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外壁塗装は10年経ったら要検討!外壁塗装の耐用年数と適切な時期を知ろう

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外壁の塗装は見た目だけでなく、住宅を長持ちさせるためにも大切な作業ですが、塗り替えはどのぐらいのタイミングでするものなのでしょうか。

長い期間塗り替えをせず放置していると、塗膜が剥がれ外壁や住宅内部が傷んでしまいます。塗り替え時期の目安となる耐用年数は、外壁材の種類によってまちまち。また、同じような外壁材に同じ塗料や工法で塗装しても、季節により塗装が乾く速さや仕上がりに違いがあります。

今回は、耐用年数と塗り替えにベストな季節について解説します。

 

1 . 外壁塗装の塗り替え時期は?

金属系サイディングボードやALCパネル、コンクリート壁、窯業系サイディングボード、モルタル壁と外壁材の種類はさまざまですが、基材の上にアクリルやフッ素などの塗料をコーティングし、塗膜を作ってあるものが大半です。

塗膜は紫外線や風雨などから外壁材を守る機能がありますが、時間が経つと劣化して機能が弱まり、最終的に外壁材は腐朽してしまいます。そうなる前に、塗り替えることが必要です。

それでは、どのくらいの頻度で塗り替えればいいのでしょうか。まずは、塗り替え時期の目安について耐用年数の観点から考えていきましょう。

 

1-1 耐用年数から考える

「外壁の塗り替え」に関する耐用年数とは、主に「塗料の耐用年数」「外壁材の耐用年数」「コーキングの耐用年数」という3種類のことです。塗料や外壁材の耐用年数は、開発したメーカーのテストを経て決定されますが、塗料は5~20年、外壁は7~40年と大きなバラツキがあります。

3種類の耐用年数がバラバラになってしまった場合、もっとも短いものに合わせるのが普通です。例えば、塗装の耐用年数が10年、外壁材の耐用年数が20年、コーキングの耐用年数が7年だった場合、外壁のメンテナンスが必要な時期はもっとも短いコーキングに合わせて7年で考えるべきです。一般的には、10年前後になることが多いようです。

ただし、外壁の洗浄や下塗り・中塗り・上塗りの塗り方などによって、耐用年数は異なってきます。丁寧に下処理をすればするほど、耐用年数は長くなります。また、外壁材と塗料の相性の問題もあり、吸着の度合いが材料によって異なってきますので、あくまでも「目安」であることを忘れないようにしてください。

 

1-1-1 塗料の耐用年数

まずは、塗料の耐用年数を見ていきます。

各メーカーが公表している耐用年数は、新築時に塗装することを想定しています。外壁塗装用の塗料は、シリコン塗料やフッ素塗料など、塗料のグレードによって耐用年数が大きく変わっているのが下の表からも分かると思います。

単価が安い低グレードの「アクリル塗料」の耐用年数が約5~7年であるのに対し、太陽の光に反応して汚れを分解するセルフクリーニング効果がある「光触媒塗料」の耐用年数は約15~20年となっています。上位グレードの塗料は紫外線や雨水に対抗する「耐候性」が高く、それに伴って耐用年数も長くなっているのです。

外壁塗装の営業マンのなかには「この塗料は30年持ちます」「メンテナンス不要な塗料です」などと言う人がいますが、注意が必要です。

また、同じグレードの塗料でも、塗装する外壁材との相性が異なります。外壁材と塗料の相性が良いほど耐用年数は長く、逆に相性が悪いと数年で塗膜の剥がれやひび割れが生じてしまいます。

加えて、同じシリコン塗料やフッ素塗料でも、塗料内のシリコン含有率やフッ素含有率が多いほどさらに耐久性は増し、耐用年数が長くなります。新築時は表の年数とほぼ同じ耐用年数で計算すればいいですが、塗り替えで使用する場合には、既存の塗膜の状態や基材の劣化状況により耐用年数にズレが生じる可能性があります。

また、同じ種類の塗料でも「樹脂の含有率」「水性か油性か」によっても耐久性が異なります。塗料の耐用年数はあくまでも期待できる年数の目安に過ぎません。

塗装費用を抑えるためにグレードの低い塗料を選ぶ人がいますが、塗装工事費用の多くを占めるのは人件費と足場代で、塗料代ではありません。材料費をケチってグレードを下げると耐用年数が短くなり、たびたび塗り替え工事を施すことになりかねません。その結果、多くの足場代と人件費を払うことになる可能性があります。

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例えば、塗装工事費が100万円、耐用年数10年の塗装工事と、塗装工事費が120万円、耐用年数15年の塗装工事を比べてみましょう。耐用年数10年の塗装工事は30年間で300万円かかりますが、耐用年数15年の塗装工事の場合、30年間でかかる費用は240万円となります。 

イニシャルコストだけに目が向きがちですが、ランニングコストも考えて計算することをオススメします。

 

1-1-2 外壁材の耐用年数

外壁材には、モルタル・窯業系サイディングボード金属系サイディングボードALCパネル、コンクリート壁などがあります(下記の表参照)。それぞれに耐用年数があるので、リフォームの目安として覚えておきましょう。

現在、もっとも使われているのは「窯業系のサイディングボード」です。品質改良がスピーディに行われ、耐用年数がどんどん長くなっています。

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1-1-3 コーキングの耐用年数

コーキングの耐用年数は7~10年程度です。コーキングとは、外壁の目地や隙間を埋めるためのゴム状の素材のこと。外壁だけでなく、サッシやベランダなどの外回り、キッチン、お風呂といった室内の水回りなど、住まいのあらゆる場所に使うものです。

外壁と塗料の耐用年数は、種類によって様々なので、後ほど詳しく記載します。

1-2 こんな症状は塗膜が劣化しているサイン

塗料・塗膜劣化の要因には、物理的な力、化学物質、生物、水、酸素などの自然媒体、気温・温度、紫外線があります。実際には、下記のような現象が見られます。こうした状況を見つけた場合には、塗り替え工事が発生すると思って間違いないでしょう。

■ 塗料が色褪せている

特に赤、紫、黄色、緑色系統の外壁は、変色しやすい傾向にあります。

■ 塗膜のヒビ割れや剥がれがある

日光による塗料の化学変化、冬場の凍結、車の通行、地震、施工不良などが原因です。

■ 外壁にカビやコケ、藻などがついている

水の通り道になっているため、早めの処置が必要となります。

■ 塗膜表面に雨の筋や油汚れが見られる

すぐにどうかなる訳ではありませんが、長い年月を経て劣化の原因となります。

■ 手で触るとチョークの粉のようなものが付着する

日光と塗料が化学変化を起こし、劣化した成分が外壁の表面上に出ている状態。ほうきで払ったり水洗いしたりすることで表面の粉を落とすことはできますが、この現象が現れていること自体が塗料の劣化のサインです。

■ 鉄部にサビがある

サビは放置しているとどんどん広がり、鉄部自体をボロボロにしてしまいます。

これらの現象が見られたら、塗料が劣化し、耐用年数が過ぎている可能性があるので、塗り替えを検討しましょう。まずは業者に調査を依頼することをオススメします。

 

2 . 外壁塗装に最適な季節は?

外壁塗装は年間を通じて行うことができますが、もっとも適した季節は春と秋(3~5月/9~12月)です。実は、季節というのは塗装の仕上がりにも影響する大切な要素。ここでは塗装と季節の関係を、詳しく説明していきます。

 

2-1 工期を短縮するなら乾燥した季節がねらい目

外壁の塗装工事は基本的に季節を問わずできますが、工期や仕上がりに多少の差が出てきます。また季節によっては、悪天候のために工事を中断しなければならなくなるというリスクがあるのです。

外壁塗装を行う期間の「気温が低過ぎる場合」または「湿度が高過ぎる場合」には、施工後に塗膜の剥がれやひび割れといった、施工不良が起こるリスクが高まります。

外壁塗装は「下地塗装」を1回、「中塗り」を1回、そして仕上げの「上塗り」を1回行うのが一般的です。どんなに大人数で急いで外壁を塗ったとしても、塗料を乾かす時間は確保しなくてはなりません。

塗料が乾く時間は湿度が高い季節よりも、乾燥した季節の方が早くなりますので、工期を短縮したければ、乾燥した季節がベストです。ただし、いたずらに工期を急いだ場合は、仕上げの質にも影響が出ますので、十分な余裕を持たせるようにしましょう。

 

2-2 春夏秋冬それぞれのメリット・デメリットを解説

塗装をするという観点から、各月の特徴を見てみましょう。空気が乾燥している3〜5月、9〜11月は、塗料の乾燥が早いため塗装に適した時期であると言えます。ただし、3~5月は塗装業者の繁忙期にあたり、9〜11月の前半は台風や長雨の恐れがあるため、費用が高めになったり、思い通りの工期に設定できなかったりします。

一方、6~8月は気温が高く暑いために塗装のクオリティが下がってしまうかも知れません。また、12~2月は地方によっては積雪や霜によって工期が延びる可能性が高いというリスクがあります。

 

プロが考える外壁塗装のベストシーズンは?

塗膜の剥がれやひび割れなど施工不良のリスクをなるべく回避するため、外壁塗装をする際は、湿気のある季節よりも乾燥する季節が好まれます。また雨や雪が多い時期は工事が捗らず、工期が延びてしまいます。

そうした事情を踏まえると、外壁塗装のベストシーズンは「晩秋」「春」であると言えます。台風シーズンが過ぎて「秋晴れ」が続く晩秋ならば、カラッと晴れて作業も捗り、塗装の乾燥も早いのです。地域ごとのベストシーズンは下記のようになってきます。

■ 札幌 … 1~3月、12月、5~9月

■ 仙台 … 1~2月、7月、12月、5~6月、10~11月

■ 東京23区 … 7月、3~5月、8~11月

■ 新潟 … 1~2月、7月、12月、5~6月、8~11月

■ 名古屋 … 3~6月、8~11月

■ 大阪 … 3~6月、8~11月

■ 広島 … 3~11月

■ 松山 … 3~6月、8~11月

■ 福岡 … 3~11月

■ 那覇 … 5~6月 1~4月、10~12月

日本国内でも気候が大きく違うため、塗装のベストシーズンも地域によって異なります。

 

3 . 劣化した外壁を放置していると起きること

外壁は、定期的なメンテナンスを推奨します。築8年を経過したら、外壁の劣化症状について、小まめにチェックを行いましょう。とくに注意しておきたいことは次の通りです。

■ 紫外線による塗膜が色褪せ始めた
■ 外壁に触れるとチョークの粉のようなものが着く
■ 髪の毛くらいの太さのひび割れがある
■ コケや藻が付いている
■ 塗膜がところどころ剥がれている
■ 外壁材の間にある目地がひび割れしている、欠けている
 

これらの現象が見られたら、塗装工事を行いましょう。とくに、外壁に3mm以上のひび割れがある場合や、欠けているときには、雨水が住宅に浸入して住宅内部が傷んでしまう可能性が高まります。早急に塗装や補修を行う必要があるでしょう。

 

3-1 余計な修理費がかかる

外壁をメンテナンスせずに放っておくと、塗膜の効果が失われ、外壁の基材部分を傷めてしまいます。放置すれば結果的に住宅の内部にまで影響を及ぼすことになるので、補修費用が高額になるのです。

また、雨漏りが起これば、住宅の内部にまで被害が及ぶ可能性も高まります。壁のひび割れから入った雨水の水分や湿気でカビなどが発生し、雨漏りした場所の周辺にまで深刻なダメージを与えると、住宅全体の補修が必要となり費用が高くなるといった具合です。

 

3-2 家の寿命が短くなる

塗装状態が健全な状態であれば、雨・風・紫外線などによる劣化を防げます。一方で剥がれを放置しておくと、下地と下塗りの間に埃やごみなどが挟まって一層剥がれやすくなり、想像もしていなかったトラブルにつながります

また、外壁塗装の施工では、下塗り、中塗り、上塗りの合計3回行うことが基本ですが、劣化すると塗膜自体にひび割れ(=クラック)が発生し、上塗りから剥がれてきます。放っておけばおくほど劣化は進み、ついには外壁材自体がダージを受けることになるでしょう。

外壁自体がダメージを受けると、次のような現象が起こります。

■ 外壁自体の「反り

「反り」が大きくなると、目地に使われているシーリングが剥がれてしまいます。この現象は、窯業系サイディングに多く見られます。

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■ 錆

金属が腐食すると「錆」が発生し、そのままにしておくと穴が開いてしまいます。トタンの外壁や金属サイディングなど金属製の外壁材は錆が発生するので注意が必要です。

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■ クラック

外壁にもクラックは発生し、モルタル外壁や、窯業系サイディング、コンクリート外壁などに見られます。「ヘアクラック」と言われるクラックは、髪の毛ほどの細い外壁表面のひびで、0.3mm以下、深さ4mm以下の微細なひび割れです。ヘアクラックの状態ならば、構造体に営業を与える可能性は少ないので、慌てる必要はありませんが、ずっと放っておくと、そこから水が入ってしまい、最終的には構造材が腐ってしまうので注意しましょう。

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サッシが建物に取り付けられた場所の周囲は、シーリングによって防水が施されています。このシーリングが劣化すると、その隙間から毛細管現象で壁体内に水が侵入し、外壁内部の木材が腐ったり、鉄部がサビ始めたりします。最終的には、建物の基礎部分まで腐食が進んで倒壊してしまう危険が出てきます。 

現代の住宅は「高気密」にできていて、いったん隙間風が住宅の構造部に入ってしまうと湿気も一緒に入り込み、閉じ込めてしまうという性質があります。「高気密の家」とは、防湿シートや気密テープなどを使い、壁や床、天井、窓枠などに隙間を作らないような造りの住宅です。

外壁の隙間から入った湿気は滞留して「内部結露」を起こし、木材や壁が水分を吸収します。すると木材を腐らせる菌が繁殖し、柱や床、土台など住宅の「要」となる木材を腐らせ、住宅の寿命を著しく縮めてしまうのです。

また、暖かくジメジメした住宅内は、シロアリが生息するのに絶好の環境です。とくに風通しの悪い床下や結露した場所はシロアリが発生しやすく、一度発生してしまうと、急激に増え、木材を食べ尽くしてしまいます

住宅の構造について、新築住宅の保証は通常10年で切れます。「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(=品確法)という法律があり、「住宅の基本構造部分」について、引き渡されたときから10年間は住宅の傷や欠陥に対して、建築会社や売主(不動産会社)などは、責任を負うことになっています。

しかし、10年を過ぎると何の補償もされなくなってしまい、修理代を自分で全額払わなくてはなりません。外壁も時期を目安に塗り替えをしないと、「品確法」の適用範囲から外れてしまい、補償が切れてしまうのです。

このように、外壁の塗装が剥がれているままにしておくと、住宅の寿命が身近くなる上、修理費がかさんでしまう恐れがあり、「負の連鎖」が続いてしまうため注意が必要です。

 

4 . 外壁の塗り替えに関する注意点

どのような工事においても、最初に気になる部分は費用でしょう。安くできる業者はいないか、自分でできることはないか、あるいはメンテナンス不要な材料はないか、ということを考えてしまいがちです。ここでは、そうした際に考えておきたいことを解説します。

 

4-1 メンテナンスフリーの外壁は存在しない

未来永劫、良いコンディションを維持できる、そんな夢のような建材は存在しません。

台風はもちろんのこと、雨や風だけでなく、毎日の日照も、塗装された部分を少しずつ劣化させていきます。その寿命を推し量るのが耐用年数です。おおよそその年数くらいで傷みが出て補修が必要になるのかの目安になります。

メンテナンスを小まめにすることで、耐用年数は延ばせます自動車は普段から手入れをしていれば20年後でもしっかり走れますが、住まいにも同じことが言えます。メンテナンスフリーな建材は存在しないのですから、しっかり手入れをすることで住まいの寿命を延ばすことを考えておくことが大切です。

 

4-2 DIYはかえって費用が嵩むケースもある

自分のイメージ通りに、安い費用で工事をしてしまうDIY。

業者に頼らず、そのすべてを自分でまかなうのですが、近年ではこれを趣味として楽しむ人も増えており、挑戦してみた人も少なくないのではないでしょうか。DIYは住まい自体に大きな影響を与えない限り、否定すべきことではありません。

ただし、外壁や屋根の工事をするような場合には、高所作業や足場組のような危険な作業が伴うため、安易に推奨することはできません。また、表面的な作業では対処できないことも多く、損傷を見落としがちです。後で振り返ると、プロに頼った方が結果的には安く済んだ・・・というケースも珍しくありません。

5 . 塗り替えのタイミングは自分で見つけるようにしましょう

外壁塗装は塗料と外壁の耐用年数、どちらも考慮して行うべきです。また、塗装する季節によって、工期や工事の難易度が異なるため、季節的な条件も知っておくべきでしょう。

耐用年数と、季節によって塗装の仕上がりが異なるということを頭に入れて、塗り替えのタイミングを自身で見つけるようにしてください。

 

 

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