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雨漏りはなぜ発生する?雨漏り防止策と補修工事の基礎知識

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天井から垂れている水は、一体どこから漏れてきたのでしょう。原因は雨漏りなのか、それともどこかが故障しているのか。雨漏りだとすれば、なぜ起きてしまったのでしょうか。

プロでもない限り、このような疑問に対して正確に答えられないのは当然です。そこで起こりがちな雨漏りの場所やその原因、対処の仕方など、基本的なポイントを覚えておきましょう。

 

1 . 代表的な雨漏り発生箇所と原因

昔ながらのコントでは、天井から水がしたたり落ち、床に置かれたバケツが賑やかな音を立てているシーンが出てきました。屋根から雨漏りが起こっているボロボロの家を表現していたと思われますが、現代の家ではさすがにそこまであからさまな雨漏りは見られないでしょう。

ただし、異常気象が続き台風の勢力が昔よりも遥かに大きくなってきた昨今では、屋根瓦が飛ばされてしまったり棟瓦に隙間ができたりと、屋根の破損による雨漏りは少なくありません

しかし、実際に雨漏りが起こるのは屋根だけではありません。次に述べるように、さまざまな場所で雨漏りは起こるのです。まずは個別に見てみましょう。

 

1-1 屋根

リペイン建装_雨漏りが発生してる屋根+

台風や突風、地震などが要因となり、屋根が壊れることで起こる雨漏りは、原因を特定しやすいといえるでしょう。ただし、雨漏りは屋根が壊れた直後に始まるとは限らず、時間の経過とともに雨漏りが始まるケースも少なくはありません。

このような場合、屋根材の下に敷いてある防水シートや木材の劣化、屋根材そのものの劣化により、徐々に雨漏りが広がった可能性が考えられます。屋根と言ってもさまざまな部材、原因が考えられますので、その原因をよくある順に見てみましょう。

 

【棟板金・棟瓦】

いずれも屋根の頂上にある部材で、本来はしっかりと固定されているものですが、年数が経つと固定部分が傷んで隙間が生じることがあります。棟板金(むねばんきん)は和瓦以外のスレートや金属の屋根に使われています。

築7〜8年が経過すると、固定していた釘が緩んでせせり出てくることがあります。そこに隙間が生じ、釘を伝って雨水が浸入します。

棟瓦(むねがわら)は昔ながらの和瓦屋根の頂上に使われています。やはり築年数が重なることで、漆喰が劣化して瓦がズレて隙間ができてしまうのです。

【割れ・欠け】

屋根は丈夫な素材でできているため、そう簡単には割れたり欠けたりすることはありません。仮に割れてしまっても、下には雨水を防ぐための防水シートが入っており、すぐには影響が出てこない場合があります。

しかし大量の水が当たると、防ぎきれずに雨漏りを起こすことがあります。屋根が割れる原因は、台風などで物が飛んできてぶつかる、アンテナ等の倒壊など外的要因が多く見られます。

【反り】

スレート屋根は経年劣化により、反り上がるように変形することがあります。その隙間から雨が吹き込んでしまうことで、雨漏りが生じてしまいます。

【破風板】

これは屋根の先端にある板材で、風や雨の吹込みを防止する部位のことです。ボード材や木でできているため、経年劣化で剥がれたりひび割れが起きたりして、雨漏りの原因となることがあります

 

1-2 窓サッシ

窓枠から雨が浸入するというのは、築10年以上の物件に起こりがちなトラブルの1つです。建物が経年劣化してくると、外側の出っ張り部分や壁との接続部分にどうしても隙間が生じてしまうのです

窓がある家で暮らしている以上、劣化はつきものと考えるのが妥当です。問題が発生した場合、早めの修理が不可欠でしょう。

 

【コーキングの隙間】

窓サッシの周囲には壁との隙間を埋めるため、コーキングというゴム状の防水材が入れられるケースが多いようです。しかしコーキングは経年劣化するとゴムが縮んで隙間を生じてしまうのです

【窓周辺のひび割れ】

窓サッシの周辺は、どのような家でもひび割れが起こりやすい場所です。なぜなら、サッシは金属、外壁はセメント系という具合に、材質が異なるケースがほとんどだからです。材質ごとの膨張率(熱や水で伸び縮みする度合い)が違うため、ひずみが生まれやすいのです

さらにサッシは重量があるため、下方向に負荷がかかります。窓の開け閉めによる小さな衝撃が積み重なることも、ひび割れの原因になるのです。

 

1-3 外壁 

見過ごしてしまいがちなのが、外壁からの雨漏りです。何故ならば外壁の破損は、素人が見ただけではわからないものが多いからです。外から見ると気づかないほどの小さなヒビでも、壁を1枚割ってみたら大きなヒビだったというような事例が少なくないのです。

【ひび割れ】

外壁材のひび割れの最大要因は経年劣化です。とくにサイディングボードは釘の周辺に負荷が集まりやすいため、ひび割れてしまうことが多いのです。

【配管まわりの隙間】

外壁には水道管やガス管、メーターといった多くの部材が付けられています。そこは家の中につなげるために外壁に穴をあけているので、穴を埋めているコーキングやパテ材が劣化すると水が浸入してしまいます。

 

1-4 ベランダ

原因が特定しにくい雨漏りといえば、ベランダで起こっているものが一番でしょう。第一にベランダは人が出入りする場所のため床にはほぼ傾斜がなく、水が溜まりやすい構造となっています。ベランダの下に部屋がある場合などはそこで雨漏りが起こるケースが多く、ベランダの軒天井に染みができることもあります

【床面】

ベランダの床には防水加工が施されていますが、紫外線を浴びるうえ人が頻繁に歩くため、ひび割れ剥がれが起こります。10〜15年で再度防水加工をやりましょう。

【笠木(手すり)】

ベランダの手すりは外壁材の上に載せている部材であり、隙間ができるとそのまま外壁内に水が入ります。日当たりが良いために紫外線の影響を受けやすい上、掴んだり物をぶつけたりすることも多く、劣化しやすい場所なのです。

 

■ 雨漏りと勘違いされやすい「結露」と「漏水」について

雨漏りと間違えられるトラブルが「結露」「漏水」です。雨漏りは外の雨が侵入して起こりますが、結露や漏水は家の内部が原因なので対処法も変わってきます。

【結露】

結露は暖かい室内と寒い室外の温度の差で、空気中の水分が水滴になる現象です。冬になると窓ガラスや外壁面に水滴が付いている、あの現象です。

暖房で温まった空気が上昇し天井裏で急激に冷やされると、水滴が落ちて天井に染みを作ることがあります。その量が多いと雨漏りのようになります

見分けるポイントは季節です。天井の染みが冬場に起こりやすい場合は結露の可能性が高いです。雨漏りの場合は梅雨や台風シーズンに起こりやすくなります。

【漏水】

漏水とは、水道管から水が漏れてしまう状態のことです。水道管の劣化排水口の目詰まりなどで起こることがあります。水道を使っていないにもかかわらずメーターが回っていたら、漏水の可能性を疑ってみましょう

 

2 . 二次被害を避けるための応急処置

一般の人が屋根の雨漏りを修理することはできませんしかも高所作業は転落の危険と隣り合わせです。しかも屋根材の知識がない人が屋根に登ると、かえって屋根を傷めてしまう可能性もあります。これはあくまで応急処置と思っておきましょう。

 

2-1 ビニールシートで浸水を防ぐ

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雨漏りをしていると思われる場所がすっぽりと収まるように、ビニールシートをかけてしまいます。できれば屋根の上に乗らずに作業ができるように複数の人で行なうのが理想です。

 

2-2 バケツ等を設置して床が濡れるのを防ぐ

これは畳などが濡れないように、水滴が落ちてくる場所にバケツや洗面器を置いておく方法です。まるでコントの一場面ですが、危険な思いをして屋根に登るよりは現実的な応急処置と言えるでしょう。

 

3 . 原因を特定する方法は?

雨漏りの原因を正確に判断することは、専門家にとっても容易ではありません。外から見ただけではどこから水が入り込み、どこを伝わって室内にまで浸入してきたか判断できないからです。

そこで業者は雨漏りの原因箇所や水が伝わっている場所を特定するために、専用の器具や方法を駆使して状況を判断します。主要な方法は以下の4つですが、基本的には1~4の順番で、原因の検討がある程度ついている目に見えやすいものから、分かりにくくより詳しい調査が必要なもの、という流れで実施していきます。

 

3-1 目視調査

費用相場:無料〜3万円

目視調査とは、文字通り目で見て状況を確認する調査です。ひび割れや屋根のズレ、外壁の浮きなど、目で見える範囲で雨漏りの原因になりそうな異常箇所を探します。

ほとんどの業者が最初に実施します。特別な器具などは使いませんが、業者によっては交通費や人件費がかかる場合があります。

 

3-2 散水調査

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費用相場:3〜20万円

原因となりそうな場所にホースで水を流してみて、実際に雨漏りが起こるかを再現してみる方法です。内部の様子までは見えないため、原因と雨漏り箇所が近い可能性が高いときに適している調査方法です。足場や高所作業車を使うケースでは、その分の費用がかかります。また、水道はお客様の家から借りることもあります。

 

3-3 発光液調査

費用相場:5〜25万円

水に紫外線を当てると光る塗料を混ぜ、原因となりそうな部分に流す方法です。屋根裏などから紫外線を当て、光っているところを探ることで原因場所を特定します。

具体的に水が流れていく道筋が分かるので、複数箇所で同時に雨漏りしてしまったときや、水の流れを特定したいときに向いています。

 

3-4 赤外線サーモグラフィー調査

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費用相場:5〜30万円

物体の温度が見た目でわかるサーモグラフィーという装置を使った調査です。水の通り道となっている場所は温度が低くなるので、そこを辿ることで原因も特定できます。水が少ないと温度変化があまりないので、実際に雨漏りをしているときか散水調査とともに実施するケースもあります。

 

4 . 雨漏りの補修工事にかかる費用

雨漏りの原因と状況が判明したら、いよいよ修理にかかります。このとき知っておきたいのが費用相場です。被害状況によって、簡単な修理で大丈夫な場合もあれば、内部の水が通ったところをすべて直さなければいけないこともあり、金額は大きく変わります

そこで見積もりを取るときに忘れずに確認しておきたいのが、雨漏りの原因と工事内容です。工事の内容が分からなければ、提示された金額が適正価格なのか、判別ができるはずはありません。

 

4-1 屋根の雨漏りの場合

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屋根からの雨漏りは下方向へと被害が広がりやすく、また台風などの外的要因で棟板金の交換や葺き替え工事になることが多いようです。簡単な補修、瓦の差し替え程度で済むことはめったにないと考えておきましょう。

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4-2 窓サッシの雨漏りの場合

窓サッシからの雨漏りの場合、軽度の症状であれば隙間を埋めてあげれば解決できます。しかし、しばらく水が入り続けていた場合、サッシの下側の外壁、内壁自体まで腐食している可能性が考えられます。その場合、壁の張替えサッシの交換が必要になる可能性があります。

 

4-3 外壁の雨漏りの場合

外壁からの雨漏りの場合、軽度であれば隙間を塞げば解決できます。しかし離れた部屋にまで水が到達していた場合、壁の部分張替えなどが必要になることがあります。

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4-4 ベランダの雨漏りの場合

ベランダの床部分は防水されていますが、経年劣化によりひび割れを起こすことがあります。10~15年を目安に防水加工をし直すのがオススメです。手すりからの雨漏りは隙間を塞ぐか、部品が変形や欠損している場合は交換となります。

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5 . 雨漏りを防ぐために

雨漏りの原因を突きとめ、修理をすれば後は何もしなくても大丈夫というものではありません。何故なら家はその後も風雨にさらされ続けるからです。

経年劣化や気候によるダメージから解放されることはないのです。そこで、再び雨漏りに見舞われるリスクを少しでも減らすためのポイントを紹介しましょう

 

5-1 外壁・屋根の定期点検を行う

屋根は3〜5年に1度は点検しましょう。

普段は見えない部分だけに、発見が遅れると被害も大きくなってしまいます。水は上から下に流れるので、屋根のどこかに異常があると、家の中のどこで雨漏りが起きても不思議ではありません。

ただし、自分で屋根に登るのは大変危険です。大事な屋根は必ず修理業者やハウスメーカーに、定期点検してもらいましょう

 

5-2 災害の後には点検を行う

大型台風や大きな地震などに見舞われた後、自宅には被害らしき事象がなかったとしても、念のために点検をしてもらうことをおすすめします。近所から瓦が飛んできて二次被害が起こっていた、という実例もあるからです。点検の結果、何もなければ安心でき、精神的にも楽になるでしょう。

 

5-3 屋根・外壁塗装を行う

屋根や外壁は適切なタイミングで塗装し直しましょう。塗装をそのままにしていると、劣化によってひび割れが生じてしまい、そこから雨漏りが起こることがあるからです。塗装するタイミングは、建材が防水性を保っているかどうかで判断します。壁に水をかけることで、チェックできます。

 

5-4 ベランダの防水工事を行う

ベランダやバルコニーは10〜15年おきに防水工事を行ないましょう。防水加工が施されている床も、年数が経つことでひび割れが起きやすくなります

その上、人の出入りも思った以上に多い場所なので、傷みやすいのです。手遅れにならないように、定期的なメンテナンスが不可欠なのです。

 

6 . 修理業者選び3つのポイント

雨漏りを直すには、専門知識はもちろんのこと豊富な経験がとても重要になります。どんなベテラン業者でも、1度の調査や修理では完全に直せないほど、雨漏りの対処は難しいのです。そこでもっとも大事な2点を覚えておきましょう。

 

6-1 大手と地域密着、どちらがよいか

雨漏り業者には大手から中小まで業者がさまざまあります。雨漏りに限らずどんな業者にも大手なりのメリットがあるのは確かですが、こと雨漏り修理に関しては、大手よりも地域密着で営業している中小業者がオススメです。

雨漏りが発生したら、すぐに補修してほしいケースがほとんどです。緊急の雨漏りに速やかに対応してくれる可能性が高いのは地元の業者だからです。

 

6-2 雨漏り補修の実績はたしかか

大手にしても地元の業者にしても、補修の実績が豊富でなければ依頼すべきではありません。実績を確かめるうえで、自宅から近い業者であれば、その実績や評判を容易に確かめられるので、その意味でも地元の業者のほうが安心です。

 

6-3 「雨漏り診断士」等の資格はあるか

雨漏りの修理を依頼したにもかかわらず、雨漏りが止まらないということは少なくありません。

そこで注目したいのが、雨漏り診断士という専門資格です。その資格を持っている人が在籍しているか否かも、業者選びのための判断材料となります。

かつては雨漏りの原因特定や修理には、特別な資格は必要ありませんでした。しかし雨漏りの原因特定と修理には、専門的な知識が不可欠です。そこで「雨漏り診断士」という資格が誕生しました。

雨漏り診断士は「NPO法人雨漏り診断士協会」によって作られた資格です。そこは雨漏りに関する調査研究を行うだけでなく、教育研修や講習会も実施しています。

一定水準に達している人に対して、雨漏り診断士の資格を与えています。有資格者がいる業者に依頼すれば、ある程度的確に原因を特定してもらえるはずです。

 

7 . 雨漏りの修理の際はポイントを押さえて依頼しましょう

雨漏りが起こりやすい箇所は知られていますが、実際に起こっている場所を特定するのは非常に難しい作業です。きちんとした専門業者に修理を依頼するのが一番の早道ですが、いくつか注意点があります。

■ 修理は雨漏りを起こした箇所や、被害の度合いに応じて修理費用が変わる

■ 業者によって見積もり金額が異なるのは、単価と人件費の設定が異なるから

■ 数ある雨漏り修理業者から、優良業者を選ぶポイントを理解しておきたい

修理を依頼する際には、最低でもこれらのポイントだけは押さえておきましょう。

 

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