2024-03-26 10:50:44 更新

アクリル樹脂

アクリル樹脂
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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アクリル樹脂とは?

特徴

メリット

デメリット

価格相場

耐久性

人気度

メーカー

モデルケース

アクリル樹脂とは?

アクリル樹脂塗料は、アクリル樹脂を塗膜の主成分とする塗料です。加熱により化学反応が起こって塗膜が形成される熱硬化型と、溶剤が蒸発するとともに塗膜が形成される揮発乾燥型とがあり、後者はアクリルラッカーともいわれます。自動車用、プレコートメタル用、家庭電器製品用、金属製品・食缶用などに使用されます。アクリル樹脂は透明性や耐久性に優れる樹脂のため、レンズなど身近なものから、成形材料、塗料、接着剤など幅広い用途に使用されています。更には、紙・繊維加工用バインダー、パソコン画面、携帯電話の表示窓、液晶ディスプレイ(LCD)用バックライトの導光板などさまざまな用途が挙げられます。コーティング材としては優れた耐久性、特に耐候性を有するため、自動車用塗料、建築用塗料、プラスチック用塗料などに多く用いられております。

特徴

外壁塗装に使われる塗料の中で最も安価ですが、軽量で強度も高く、透明なので素材そのものの色をくっきり見せることができます。高性能で汎用的な樹脂として人気です。戸建住宅の外壁塗装の場合は、吹付けのタイル用被覆層弾性塗料として使用され、塗り替え時は単層弾性塗料として使用されることが多いのが特徴です。溶剤系と水溶系があり、溶剤系は主に打ち放しコンクリートの上塗りに用いられ、水溶系は主にモルタルやコンクリートの塗装に用いられます。共に耐候性と耐水性に優れますが、酸性雨にはやや弱いです。軽天井などの湿気が滞留しやすい箇所に塗装することが一般的です。吹き付け塗装もできますが、周囲に飛び散るため、ローラーやハケでの塗装が一般的です。

メリット

アクリル塗料の一番のメリットは低価格で重ね塗りができる点です。これにより、自宅の外壁の色を頻繁に変えたいという人には最も向きます。高温でも変色しにくく、比較的艶も長持ちします。また、対薬性にも優れます。

デメリット

デメリットは耐久性に欠けるところにあります。安価なのは確かですが塗り替えが頻繁に必要になります。また、水分を通しやすいので基本的には外壁塗装には向かず、塀や内部の塗装に使用されることが多いです。汚れやすいという欠点もあります。

価格相場

相場は1400~1800円/m²と言われています。外壁塗装会社に塗装を依頼すると、30坪の自宅の場合、50万円~70万円程度が塗装費用としてかかると見込まれます。これは全塗料の中でも一番低い価格となっています。

耐久性

耐久年数は5年~8年と言われています。これは、塗料の中ではかなり短いものとなります。こまめなメンテナンスが必要であり、また他の塗料に比べ透湿性(湿気を通す性質)が高いためクラックが生じやすく、外壁塗装に向かないとされる面もあり、現在では塗り替えにはあまり使用されないようです。

人気度

★★☆☆☆(2/5)当初は人気の塗料でしたが、アクリル塗料の欠点である耐久性を補う塗料が多く出てきているため、現在では外壁塗料として多くは使用されていないようです。しかし安価なため、軒天井や塀など耐久性があまり必要としない場所には現在でも多く使われています。

メーカー

エスケー化研日本ペイント関西ペイント

モデルケース

水族館の透明な壁など、ガラスではできなかった大きな水槽やトンネル型のように変形した水槽もアクリル板なら自由自在につくることができます。その他にも、コンビニエンスストアなどの看板や自動車のテールランプ、携帯電話の表示窓、液晶ディスプレイ(LCD)用バックライトの導光板などさまざまな用途があります。また、自動車の塗料や紙のコーティングなど、あまり気付かないようなところにも使われています。

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