2024-03-26 10:50:44 更新

ナノコンポジット

ナノコンポジット
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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ナノコンポジットとは?

特徴

メリット

デメリット

価格相場

モデルケース

ナノコンポジットとは?

ナノコンポジットWは、次世代の環境対策塗料の開発をめざす思いから生まれた水性高性能エコ塗料です。ナノテクノロジーと呼ばれる極小世界の技術を駆使して、きわめてハイレベルな6つの機能を合わせ持つ塗料が完成しました。

これらの画期的な成功は、科学技術振興機構、国立京都工芸繊維大学(木村教授)との産学官の連携により生まれました。

特徴

通常、艶ありの塗料は艶の調整はできるものの、艶を落としてしまうと本来の耐久性も劣ってしまうことが欠点でした。この塗料は、もともとが艶消し(正確には1~2分艶)でありながら、シリコンと同等、もしくはそれ以上の耐久性がある塗料です。その他、「汚れを雨で洗い流す」セルフクリーニング効果、難燃性等、ナノテクノロジーの画期的な技術に裏打ちされた機能を持つ塗料です。ナノコンポジットW は下記の点(ナノコンポジットエマルション樹脂という原料樹脂の独創性、原材料の製品化における際の二酸化炭素の抑制による地球温暖化防止効果、水性塗料における耐汚染機能の実現)において評価され、日本三大技術賞のひとつである、井上春成賞を受賞しました。この井上春成賞は、我が国の科学技術の発展に貢献した業績を称えるために創設された賞で、塗料ではナノコンポジットW が初めて受賞しました。塗料の成分である樹脂を製造する工程や、塗料を廃棄する際には多量のCO2(温室効果ガス)を発生させる原因にもなります。このナノコンポジットW(水谷ペイント製品)は樹脂の量を従来型の塗料に比べ約半分に低減させた世界初の無機・有機ナノコンポジットエマルション樹脂を使用しています。石油系資源の節約が可能となり地球環境の保全に貢献する塗料です。ナノコンポジットエマルジョン樹脂は20~30nm(ナノメートル)の超微粒子シリカの周りをアクリルシリコン樹脂で覆った粒経50~60nmの非常に小さなエマルション樹脂です。

メリット

超邸汚染性・塗膜中に超微粒子シリカがナノレベルで緻密かつ均一に分散しているため無機質的な特性により表面が親水性になっていますので付着した汚れは降雨により洗い流されます。難燃性・樹脂と無機成分の融合がJIS-A1321難燃一級を取得しました。耐候性・水谷ペイント独自のリアルシリコンテクノロジーにより優れた耐候性を有します。期待耐用年数:10~15年強靱な塗膜・ナノテクノロジーによる全く新しい架橋システムです。速乾性・無機成分が均一かつ緻密に分散されていますので従来の水系塗料では不可能であった速乾性を実現しました。防かび・防藻性・長時間にわたりカビを寄せ付けません。もちろん藻に対しても優れた効果を発揮します。

デメリット

艶はあってもなくてもどちらでもいい・・・ナノコンポジットW は1~2分艶のマットな仕上げの塗料で、艶を調整することはできませんので、選択肢の一つとしてご紹介させて頂く場合もありますが、この塗料だけがお薦めですとは言いません。鮮やかな色にしたい・・・ナノコンポジット樹脂という塗料の性格上、彩度の高い色を調色することができません。彩度が高くかつ艶を落とした仕上げを希望される場合は、溶剤系のシリコン、または、溶剤系のフッ素で3分艶まで落とす仕上げをお勧めいたします。価格には糸目をつけず、最高級の機能を希望したい・・・ナノコンポジットW は費用対効果のバランスの優れた塗料ですが、価格は別にして、最高の機能を求められる場合は、耐久性でいうならば、2液溶剤型のフッ素樹脂(ファイン4F セラミック)や無機塗料(アプラウドシャラスターMK)、セルフクリーニング効果であれば光触媒超親水性塗料(ハイドロテクトECO-EX)といった高機能の製品がありますので、これらをお勧めさせて頂きます。

価格相場

ナノコンポジットシーラー 1回 150 \600 \90,000

ナノコンポジットW 2回 150 \2,000 \300,000 ナノコンポジットフィラー 1回(砂骨ローラー) 150 \900 \135,000

ナノコンポジットW 2回 150 \2,000 \300,000

モデルケース

もともと、ジョリパットによるコテ仕上げや和風の仕上げなど、土壁のようなマットな風合いを希望される方にお勧めの塗料です。この塗料が市場に出るまでは、マットな仕上(艶消し)となりますと耐久性の低いカチオン系のアクリル樹脂の艶消し塗料耐久性はあるが光触媒塗料のような高価な塗料の両極端のどちらかを選択するか、または、シリコンやフッ素樹脂塗料などを3分艶まで落として、本来持っている耐久性を添加剤で落としたものを選択するしかなかったのですが、この塗料の開発によって、費用と耐久性のバランスのとれた艶消し塗料が選択できるようになりました。外壁のメンテナンスサイクルを10年に一度と計画される場合、費用対効果が非常に高い優れた塗料といえます。

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