2024-04-05 06:58:09 更新

60坪の外壁塗装で気をつけるべき注意点とは?費用相場や塗装面積の計算方法を解説

60坪の外壁塗装で気をつけるべき注意点とは?費用相場や塗装面積の計算方法を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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60坪の家は一般的な戸建てと比べるとかなり広々とした大きさであり、外壁塗装に必要な費用も高額になります。外壁塗装の費用は、使用する塗料の単価と外壁面積によって決まりますので、外壁面積の広い60坪規模の住宅は、相場よりもやや高めの見積もり金額となりやすいのです。

しかし複数の業者の見積書を取り寄せて比較・検討したり、自宅に適した塗料を選択したりすることで、適正価格で外壁塗装を依頼することが可能です。今回の記事では、60坪の家で外壁塗装を依頼する場合の注意点や費用相場、見積書のチェックポイントなどを解説します。

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目次閉じる

60坪の家は平均の約2倍の広さ!外壁塗装費用も高額となる傾向

60坪の家で外壁塗装を依頼する時の注意点

60坪の家の外壁塗装費用の相場は150万円~180万円

60坪の家の外壁塗装費用の計算方法

60坪の外壁塗装の見積書で気をつけたいチェックポイント

まとめ

60坪の家は平均の約2倍の広さ!外壁塗装費用も高額となる傾向

日本では平均的な戸建ての広さは約30坪〜40坪となっており、60坪の広さの家は平均の約2倍の広さを持つ住宅と言えます。家が広くなるとどうしてもメンテナンス費用も高額になる傾向があり、外壁面積に応じて費用が決まる外壁塗装も例外ではありません。

たとえば、30坪の外壁塗装では60万円〜90万円が相場ですが、60坪の相場は150万円〜180万円と、およそ2倍の費用が必要となります。加えて屋根塗装や傷んだ外壁の補修工事などが発生すると、予想よりも高額な見積もり金額が提示されることも考えられます。

なお、外壁塗装で「60坪の家」が指すのは、延床面積が60坪の広さの家であり、建築面積や敷地面積とは異なる点に注意してください。たとえば、1階部分が30坪、2階部分が30坪の2階建ての住宅は、延床面積は60坪ですが、建築面積は30坪と計算します。

坪数の計算を間違えてしまうと、費用相場の金額にも大きな違いが生まれてしまうため、外壁塗装は延床面積で計算することを覚えておきましょう。なお、60坪以外の外壁塗装費用の計算については、下記のページも参照してみてください。

関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ

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60坪の家で外壁塗装を依頼する時の注意点

60坪の家で外壁塗装を依頼する時には、以下の3つの点に注意して工事を進める必要があります。

  • 単価の違いが大きな価格差につながる
  • 工期が長期化する傾向がある
  • 小規模な塗装業者では対応できない可能性も

それぞれの注意点について具体的に解説していきます。

単価の違いが大きな価格差につながる

60坪規模の大きな家で外壁塗装を行う際には、外壁面積が広いことから、塗料の単価の違いが大きな価格差につながることに注意してください。たとえば、1坪あたり5,000円の塗料と1万円の塗料を検討する場合に、10坪の家であれば5万円と10万円の差ですが、60坪だと30万円と60万円という価格差になります。

塗料のグレードを変えただけで30万円もの価格差が生まれてしまう計算なので、使用する塗料の種類は慎重に選ぶ必要があります。

なお、外壁塗装で使われる塗料の特徴や種類、選び方については、下記のページも参考にしてみてください。

関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう

工期が長期化する傾向がある

外壁塗装の一般的な工事期間は、30坪の住宅で1週間〜2週間ですが、60坪の住宅になると2週間〜3週間ほどの期間を必要とします。外壁塗装の工事中は、洗濯物が干せなくなったり、室外機を養生することでエアコンが使用できなくなったりと、日常生活にも影響が出てきます。

工事中の塗料の臭いによって近隣への影響が長期化することも多いため、外壁塗装工事を依頼する際にはスケジュールに余裕を持って工事を計画すると良いでしょう。

小規模な塗装業者では対応できない可能性も

60坪規模の住宅の外壁塗装は、工事を行うために多くの人手や工事期間を必要とすることから、地域密着型の小規模な塗装業者では対応できない可能性も考えられます。大手の塗装業者に依頼した場合にも、春・秋の繁忙期シーズンに重なってしまうと、工事日程がずっと先のスケジュールとなってしまうこともあります。

そのため60坪の家で外壁塗装を検討する場合には、塗装業者のピックアップや見積もり依頼、助成金の申請といった手続きには早めに取り掛かるようにしましょう。

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60坪の家の外壁塗装費用の相場は150万円~180万円

60坪の外壁塗装の費用相場は、前述した通り、150万円~180万円が目安です。外壁が激しく劣化している場合や、屋根塗装を同時に依頼した場合を除けば、200万円を超える見積もり金額となることは少ないです。

ただしこの金額は、住宅の延床面積をもとに簡易的に計算した費用相場になりますので、自宅の場合でいくらの塗装費用が発生するのかを正確に調べるためには、専門知識を持った外壁塗装業者に現地調査を依頼し、詳細な見積書を作成してもらうと安心です。

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60坪の家の外壁塗装費用の計算方法

60坪の家の外壁塗装費用は、塗料代や人件費、足場代などの費用で構成されています。大体の費用目安は床面積をもとに自分で計算することが可能なので、ここでは外壁塗装費用の計算方法について詳しく解説します。

60坪の家の塗装面積(外壁面積)

外壁塗装費用を計算するために欠かせないのが、塗装が必要な家の塗装面積(外壁面積)です。塗装面積は、延床面積に1.2の係数を掛けることで求めることができます。60坪は約198m2の広さなので、1.2倍した約240m2が、60坪の家の塗装面積となります。

塗料代・足場代の平米単価

内壁塗装費用の中でも、塗料代や足場代は、塗装面積と平米単価をもとに計算することができます。塗料の種類ごとの平米単価は下記の通り、足場代の平米単価は800〜1,200円/m2が目安です。

種類 耐用年数 m2あたり費用相場
アクリル塗料 約5年~8年 約1,000円~1,800円
ウレタン塗料 約8年~10年 約1,700円~2,500円
シリコン塗料 約10年~15年 約2,100円~3,500円
ラジカル塗料 約8年~16年 約2,200円~4,000円
フッ素塗料 約15年~20年 約2,000円~5,000円
セラミック塗料 約10年~25年 約3,500円~5,000円
無機塗料 約20年~25年 約3,500円~5,500円

たとえば、塗装面積が240m2、使用する塗料が平米単価3,000円のラジカル塗料だった場合、「240m2 × 3,000円 = 72万円」が塗料代であると計算できます。

足場代については、家の外周から少し距離を設けて足場を設置するため、塗装面積を1.3倍した広さが足場代の計算で使われます。60坪の塗装面積は約240m2なので、1.3倍した約312m2が足場の設置面積です。足場設置の平米単価である800円〜1,200円/m2をもとに計算すると、約25万円〜37万円が足場代の目安になります。

屋根塗装を同時に依頼した場合の費用相場

外壁塗装工事で屋根塗装を同時に依頼した場合、30万円〜50万円ほどの追加費用を加えた180万円〜230万円が塗装費用の相場となります。外壁塗装・屋根塗装を同時に行った場合、外壁塗装工事で使った足場をそのまま屋根塗装で使用できるので、別々で依頼した場合と比較して足場代の分が浮くことになります。

また、塗装業者との打ち合わせの回数が減り、塗装工事にかかる手間や時間を短縮できるのもメリットです。屋根塗装も外壁塗装と同様に、住宅の欠かせないメンテナンスの一つなので、この機会に同時に依頼することも検討してみてください。

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60坪の外壁塗装の見積書で気をつけたいチェックポイント

最後に、60坪の外壁塗装を依頼する際に、塗装業者から取り寄せた見積書で気をつけたいチェックポイントについてご紹介します。

  • 費用内訳が「一式」でまとめられていないか
  • 正確な塗装面積で計算されているか
  • 塗料の製品名・メーカーが記載されているか

これらのポイントを踏まえて、安心して工事を任せられる塗装業者を見極めましょう.

費用内訳が「一式」でまとめられていないか

塗装業者の見積書をチェックする時には、養生代やコーキング費用などを計算する単位として「一式」が多用されていないかをチェックしましょう。本来であれば、養生代やコーキング費用は、施工する面積や箇所に応じて計算される料金です。

「一式」でひとまとめにされてしまうと、どの工程でどれくらいの費用が発生するのかがわかりにくく、割高なのかどうかが判断できないためです。ほかの塗装業者の見積書と比較して、適正価格で工事を依頼するためにも、「一式」が多用されている見積書はより具体的な計算方法に修正してもらうと良いでしょう。

関連記事:外壁塗装では相見積もりが不可欠!費用を抑えて信頼できる業者を選ぶためのポイント

正確な塗装面積で計算されているか

本記事では延床面積を使って簡易的な塗装面積を計算する方法を紹介しましたが、塗装業者が現地調査を行って計測することで、より正確な塗装面積を求めることができます。しかし、実際の塗装面積よりも広い面積で見積書が作成されていた場合、本来よりも高額な費用が発生することになってしまいます。

少なくとも60坪の延床面積を1.2倍の係数で計算した、約240m2の近い塗装面積であることをチェックしてください。なお、通常は上記の広さからドアや窓などの塗装を行わない開口部の面積を差し引くので、約240m2よりも少ない塗装面積となることがほとんどです。

塗料の製品名・メーカーが記載されているか

外壁塗装の見積書では、工事で使用する塗料の製品名やメーカー名などが正しく記載されているかどうかもチェックポイントです。具体的にどの塗料を使用しているのかがわからなければ、自分で塗装費用の相場を調べられず、相場通りの金額なのかが判断できないことが理由です。

「シリコン塗料」「ウレタン塗料」など、塗料のグレードだけでは商品によって価格が異なるので、情報が不十分な見積書と言えます。見積書に詳細が記載されていない場合には、使用する塗料の製品名・メーカー名を記載したものに作り直してもらうと安心です。

関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説

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まとめ

60坪の家で外壁塗装を依頼する場合には、平均的な戸建て住宅の約2倍の広さであることから、費用相場も高額になる点に注意が必要です。また、工事期間が長期化する傾向があるほか、小規模な塗装業者では工事を断られてしまう可能性がある点も押さえておきましょう。

塗装業者に作成してもらった見積書をチェックする時には、費用内訳が「一式」でまとめられていないか、正確な塗装面積や塗料名が記載されているかを確認することも大切です。本記事で解説してきた注意点をもとに、信頼できる塗装業者に工事を依頼しましょう。

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