2024-04-18 07:00:28 更新

サイディング張り替え工事の費用相場は?必要な時期と業者の選び方を解説

サイディング張り替え工事の費用相場は?必要な時期と業者の選び方を解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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戸建て住宅の多くで使われているサイディング(サイディングボード)は、素材自体の耐用年数が15年〜40年ほどの耐久性のある外壁材です。しかしサイディングは紫外線や風雨にさらされやすい部位であり、再塗装・補修を適切な時期に施工しなかった場合には、早期に寿命を迎えてしまうケースもあります。

その際に必要となるのが、サイディングの張り替え工事です。張り替え工事では、古いサイディングを撤去・処分して新しいサイディングに交換するため、処分費用や外壁材自体の費用が加わって高額な工事費用となることも多いです。

本記事では、サイディング張り替え工事の費用相場について、張り替えが必要になる時期やメリット・デメリット、依頼する業者の選び方などとともにご紹介します。

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目次閉じる

サイディング張り替え工事の費用相場は200万円~250万円

サイディング張り替え工事が必要になる時期・劣化サイン

サイディング張り替え工事のメリット・デメリット

サイディング張り替え工事と重ね張り工事の違い

サイディング張り替え工事の施工業者は相見積もり取って比較を

まとめ

サイディング張り替え工事の費用相場は200万円~250万円

サイディング張り替え工事を実施する場合、30坪の一般的な広さの戸建て住宅で、200万円〜250万円が費用相場となります。サイディングの張り替えは、部分補修や重ね張り(カバー工法)では補修できないほどの激しい劣化が進んでいる外壁で用いられる工事であり、外壁リフォームの中では最も規模の大きな工事です。

そのため外壁塗装や重ね張り工事と比べて高額な見積もり金額となることが多く、まとまった予算が必要となります。なお、サイディング塗装の費用相場は30坪の場合で70万円〜100万円、重ね張り工事の費用相場は100平米あたり120万円ほどが目安となっています。

関連記事:外壁の張り替えにかかる費用とは?外壁塗装・カバー工法との違いや選び方を解説

サイディング張り替え工事の費用内訳

サイディング張り替え工事の費用内訳には、次のような項目が含まれています。

  • 新品のサイディングの材料費
  • 古いサイディングの撤去・処分費用
  • 足場代
  • 養生代
  • コーキング代
  • 諸経費

中でも大きな割合を占めるのが新品のサイディングの材料費で、使用するサイディングの種類によっても費用相場は異なります。最も人気の窯業系サイディングが最も安価ですが、軽量で耐久性に優れた金属系サイディングや樹脂サイディングを選んだ場合、工事費用全体が高額になる傾向があります。

サイディング張り替え工事の種類ごとの相場

サイディング張り替え工事で使用するサイディングの種類ごとに費用相場・耐用年数をまとめると、下記の通りです。

サイディングの種類 平米あたり費用相場 耐用年数 メンテナンス時期
窯業系サイディング 4,000円〜6,000円 40年 7〜8年
金属系サイディング 5,000円〜7,000円 40年 10〜15年
木質系サイディング 6,000円〜9,000円 15〜40年 5〜10年
樹脂系サイディング 7,000円〜10,000円 25〜30年 10年

上記の表にある通り、高価なサイディングほど耐用年数が長く、メンテナンス周期も長くなる傾向にあり、長期的なメンテナンスコストが抑えられることも多いです。そのため交換するサイディングを選ぶ時には、初期費用だけではなく将来のメンテナンスでかかるコストも考慮するのがポイントです。

関連記事:外壁材の種類はどれがおすすめ?サイディングの特徴や費用相場とともに解説

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サイディング張り替え工事が必要になる時期・劣化サイン

サイディング張り替え工事は、外壁リフォームの中でも最も規模の大きな工事です。費用が抑えられる外壁塗装や重ね張り工事ではなく、本当に張り替え工事が必要になるのかどうか、しっかりと確認してから施工を依頼する必要があります。

ここではサイディング張り替え工事が必要になる時期と劣化のサインについてご紹介します。

サイディングの耐用年数を迎えた時

サイディング張り替え工事を検討するタイミングの一つとして、外壁材自体の寿命を迎えた時が挙げられます。適切なメンテナンスを実施したとしても、サイディングの耐用年数は長くて40年のため、築40年以上経過している住宅では外壁の張り替え工事が選択肢となります。

ただし、メンテナンス時期に合わせて外壁塗装や補修を実施していない場合には、サイディングの寿命が短くなり、張り替え工事が必要になるまでの時期が前倒しになることも多いです。そのため40年経過していなかったとしても、下記でご紹介する劣化サインがみられる場合には、張り替え工事を検討した方が良いでしょう。

関連記事:外壁塗装の耐用年数は10〜20年が限度!寿命を延ばすコツや劣化症状を解説

サイディングの反り・ひび割れ・剥離がみられる時

サイディング張り替え工事が必要となる劣化サインとして、次のような症状が挙げられます。

  • サイディングの反り・浮きが発生している
  • 下地が見えるほどサイディングがひび割れている
  • サイディングの表面がボロボロに剥離している

これらの症状がみられる場合、外壁材そのものが激しく劣化している可能性が高いです。そのまま放置すると、劣化した部分から雨水が侵入し、サイディングの内部や建材が腐食してしまう危険性も高まります。外壁塗装や重ね張り工事では補修できない可能性も高いので、早めに張り替え工事を検討することをおすすめします。

サイディングから雨漏りが発生している時

サイディング張り替え工事は、外壁から雨漏りが発生している時に実施するケースが多いです。外壁からの雨漏りは、下地を含めた外壁全体の腐食が始まっている可能性が高く、外壁塗装や重ね張り工事では対処できないからです。

外壁からの雨漏りは発生していることに気づきにくいことが特徴ですが、台風の時期や強風を伴う大雨のタイミングなど、横殴りの雨が降る時にのみ家の内側で雨漏りが発生する場合には、外壁からの雨漏りを疑った方が良いでしょう。雨漏りに気づいた時にはすでにサイディングの内側が傷んでしまっているケースも多いので、早めの対処が必要です。

関連記事:外壁塗装で火災保険が適用される4つの条件とは?費用を抑えた工事のコツ

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サイディング張り替え工事のメリット・デメリット

続いて、サイディング張り替え工事を実施する場合に、外壁塗装や重ね張り工事と比べたメリット・デメリットにはどのようなものがあるかをご紹介します。

サイディング張り替え工事のメリット

サイディング張り替え工事を実施するメリットは、主に次の3つです。

  • 下地や防水シートを含めた外壁全体の補修が可能
  • 次の外壁リフォームまでの時期が長く、費用が安価になる
  • 外壁のデザイン・カラーを一新できる

張り替え工事によってサイディング全体を交換することで、下地や防水シートを含めた補修が可能になるため、外壁からの雨漏りの根本的な解決が期待できます。新品のサイディングを使用することで外壁の寿命もリセットされるため、次の外壁リフォームまでの時期が長くなるほか、補修箇所が少なくなり費用も安価になる傾向があります。

また、デザインやカラーの異なるサイディングに張り替えることで、家の外観を一新できるのも大きなメリットです。

サイディング張り替え工事のデメリット

一方でサイディング張り替え工事を依頼するデメリットとして、次の2つが挙げられます。

  • 外壁リフォームの中では最も費用が高額になる
  • 大規模な工事のため工事期間が長期化する傾向

外壁塗装や重ね張り工事と比較して、サイディング張り替え工事は規模の大きな工事となるため、かかる費用や工期が増加するのが大きなデメリットです。場合によってはリフォームローンの申請が必要になったり、窓を開けられず洗濯物を外に干せなかったりする影響も出てくるため注意が必要です。

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サイディング張り替え工事と重ね張り工事の違い

劣化したサイディングのメンテナンスでは、張り替え工事とともに重ね張り工事が検討されることが多いです。ここでは張り替え工事と重ね張り工事の違いについて、費用相場やメリット・デメリットとともに解説します。

関連記事:外壁リフォーム3種類の費用相場!一軒家に最適なメンテナンスの選び方を解説

サイディングの重ね張り(カバー工法)とは

サイディングの重ね張り工事は「カバー工法」とも呼ばれ、既存のサイディングに新しいサイディングを重ねることで、外壁の耐久性を延ばす工事方法です。建物への負担を抑えるべく、軽量な金属系サイディングを使用することが一般的です。

重ね張り工事の場合、古いサイディングの撤去・処分が必要ないためリフォーム費用を安く抑えられるほか、外壁が二重になるため断熱性・遮音性が高まるメリットがあります。

一方で、金属系サイディング以外の外壁材を選べないためデザインの自由度が低い点や、建物への負担がかかり耐震性が低下する可能性がある点がデメリットです。また、サイディングの内部や下地に激しい劣化がみられる場合、重ね張り工事は施工できない点にも注意が必要です。

関連記事:外壁カバー工法にかかる費用相場とは?外壁塗装・張り替え工事との違いを解説

サイディングの重ね張り工事の費用相場

サイディングの重ね張り工事を依頼した場合、費用相場の目安は30坪の家で100万円〜220万円ほどです。100平米あたり120万円が相場なので、家の規模が大きくなるほど高額となります。使用するサイディングが金属系サイディングに限られるため、見積もりを取る業者によって料金にあまり差が生まれない傾向にあります。

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サイディング張り替え工事の施工業者は相見積もり取って比較を

サイディング張り替え工事を依頼する場合、本当に自宅で張り替え工事が必要なのかどうかを適切に判断し、施工不良を起こさず長持ちするリフォームを実現するため、信頼できる施工業者をしっかりと見極める必要があります。

その際には、1社の見積もりだけで即決することなく、複数の業者からの「相見積もり」を取って比較するようにしてください。相見積もりとは、使用するサイディングや外壁の面積などの条件を揃えて、複数の業者に見積もりを依頼することを指します。

工事内容を統一することで見積もり金額を比較しやすくなるほか、営業担当者の対応を比べて信頼できる業者を見つけることに役立つので、ぜひ活用してみてください。

関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説

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まとめ

サイディング張り替え工事の費用相場は、30坪の家で200万円〜250万円が目安です。こちらの費用には、新しいサイディングの材料費や、古いサイディングの撤去・処分費用なども含まれており、外壁リフォームの中では最も高額となる工事です。

サイディングの張り替えは、外壁材自体の寿命を迎えたタイミングや、反り・ひび割れなどの劣化症状がみられるタイミングで検討することが多いです。外壁塗装や重ね張り工事と比べて費用や工期は増加しますが、雨漏りなどの根本的な対処につながるため、激しく劣化が進んでいる場合には最適な選択肢です。

本記事で解説してきた張り替え工事のメリット・デメリットや、依頼する業者の選び方も参考にしながら、適切にサイディングのメンテナンスを行いましょう。

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