2024-03-26 10:50:40 更新

外壁塗装で利用できるローン|ローンの組み方とお得な減税制度も解説

外壁塗装で利用できるローン|ローンの組み方とお得な減税制度も解説
編集者プロフィール
輿石 雅志
1972年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。40万人以上の方が利用している国内最大級のマッチングプラットフォームを提供する外壁塗装に特化した無料相談サイト「外壁塗装の窓口」を運営。著書に「マイホームの外壁塗装 完全成功読本」(幻冬舎出版)。
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外壁塗装をするには、ある程度のまとまったお金が必要になります。雨漏りがしてきたけれど予算を捻出できず、修繕や補修ができないとなると、その間にも住宅のダメージは蓄積していきます。

しかし、最近ではローンを組んで外壁塗装が行えるので、お金がなくても外壁塗装は可能です。そこで、外壁塗装で利用できるローンの概要やメリット・デメリットについて紹介します。

 

目次閉じる

1 . 外壁塗装の工事費の支払い

2 . ローンのメリット・デメリット

3 . 外壁塗装のローンを組む方法

4 . 住宅ローン減税の活用

5 . 劣化状況によってはローンを組んでメンテナンスを検討してみましょう

1 . 外壁塗装の工事費の支払い

ローンの説明をする前に、工事費支払いのタイミングや支払い方法についてご紹介します。このあたりを理解すれば、ローンの組み方を具体的にイメージできるようになります。

 

1-1 支払いのタイミング

工事費の支払いタイミングは主に3つあります。以下にまとめてみました。

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工事が行われる前に一括で支払いを済ませてしまうのが、工事前の一括支払いです。施主としては先に支払いが済んでいるので気が楽になるかも知れませんが、悪徳業者の場合は、工事費用を持ち逃げしてしまうこともあるので注意が必要です。前払いを強要してくる業者は注意した方がいいでしょう

先に頭金を支払い、その後に全額を支払う2回払いもよく行われる方法です。施主側は工事が完了してからまとまったお金を支払うので、持ち逃げされるリスクを減らせます。業者側としては施主の支払い能力の確認ができるメリットがあります。

もし工事に何らかのトラブルがあったとしても、完工前に金額交渉ができる余地が残っているのもいいところでしょう。

もっとも多く利用されているのが、工事後の一括支払いです。業者にお金を持ち逃げされる心配がないので安心できます。業者が工事を途中で放棄してしまうこともないですし、トラブルがあっても金額交渉ができるのがメリットです。

 

1-2 支払い方法

今度は支払い方法を見ていきましょう。こちらは大きく分けて以下の4通りです。

■ 現金 ■ 銀行振り込み ■ クレジットカード ■ ローン

 

業者によって支払い方法が異なったり、選択できない方法もあるので注意しましょう。具体的なメリットとデメリットについて詳しくご説明します。

 

1-2-1 現金

どんな業者であっても対応していることが多いのが、現金支払いです。これは、余計な費用を必要とせずに一括で現金を手に入れられるため、業者にもメリットがあります。

しかし、施主側はまとまったお金を用意しなければならないため、負担は小さくありません。例えば、塗装工事は100万円以上かかる場合もあります。とはいえ、塗装工事を考えている人は家のメンテナンス費用を用意できていることが多いため、問題になることは少ないかもしれません。

ローンと違って審査の時間がかからないのもメリットです。

とは言え、詐欺に遭ってしまう危険性がまったく無い訳ではありません。領収書をもらい忘れてしまうと、支払った、支払っていないでトラブルになってしまうこともあるので気を付けましょう。

 

1-2-2 銀行振り込み

支払い方法として一般的なのが銀行振り込みです。

100万円以上もの大金をキャッシュで持ち歩くのは危険ですが、銀行振り込みならその心配がありません。振り込み手数料がかかってしまうのは難点ですが、振り込み履歴が残るため、思わぬトラブルに巻き込まれる危険性が減ります

振り込め詐欺などのトラブルに遭う危険性はあるかも知れませんが、現金を持ち歩くよりは安心でしょう。

注意すべき点は振り込み先の口座を間違えないこと、支払い期限をうっかり忘れてしまうことです。くれぐれも気を付けてください。

 

1-2-3 クレジットカード

クレジットカードを使って支払う方法もあります。クレジットカードの利用金額に応じてポイントが付くことが大きなメリットと言えます。

クレジットカード会社によって異なりますが、多くの場合、ポイント還元率は1~3%程度。そのため、塗装工事の支払いが100万円である場合、1~3万円のポイント還元が期待できることになります。

しかし、工事を行う業者側はクレジットカード会社に手数料を支払う必要があるため、クレジットカードでの取引を嫌がることもあります

この影響で、施主に対する値引きが難しくなってしまう恐れもあるため、結果的にポイント還元率を考えてもそれほど得にならないことも。

また、カード限度額が足りない場合、一時的に限度額を上げる手続きが必要になるため、よほどポイント還元率がいい場合以外はオススメできません。

 

1-2-4 ローン

ローンを活用して塗装工事費用を支払う方法もあります。施主がローン会社と契約してローンを組むことも可能です。また、施工業者がローン会社と提携している場合は、「リフォームローン」なども活用できるでしょう。

塗装工事をしなければいけない時期にきているものの、まとまったお金を用意できない場合、ローンを活用すれば月々の予算をオーバーせずに支払いを行うことができます。

しかし、ローンには担保が必要になることがあります。また、借金であることも忘れないようにしましょう。返済できる金額なのか、金利はどれくらいなのか、しっかりと確認することが大切です

ローンでの支払いを考えている人のために、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

 

2 . ローンのメリット・デメリット

外壁塗装を行ううえで、ローンを活用するのは有効な手段ではありますが、メリットがある半面、デメリットもあります。ローンでの支払いを考えている人のために、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

 

2-1 ローンのメリット

塗装工事の支払いにローンを利用できることはすでに説明しました。そのメリットを以下にまとめてみました。

■ 工事費用を用意できていなくても工事が行える ■ 生活費とのバランスを考えた支払いが行える ■ 住宅ローンと併せて利率を下げることができる

 

具体的にはどのようなメリットを享受することができるのか、ご説明します。

 

2-1-1 早期に補修することで費用を抑えられる

ローンを組めば工事費用を用意できていなくても工事が行えます。これはすなわち、外壁や屋根のトラブルが大事になる前に補修工事ができることを意味します。

まとまったお金を用意するにはそれなりに時間がかかるものです。お金の用意がでないことを理由に住宅の劣化症状を放置していると、ダメージはどんどん蓄積していきます。

そうなってしまうと、塗装費用に加えてひび割れなどの修繕費用も必要になるため、どんどん費用が膨らんでしまうことになります。

ローンを組んで塗装工事をすれば、それらのトラブルが起こる前に補修できるため、結果的に費用を抑えられるという訳です。

 

2-1-2 手元に資金を残しておける

手元にまとまったお金があるけれど、それをなくしたくない場合にもローンは役立ちます。地震や大雨による河川の氾濫など、何が起こるか分かりません。

大きなトラブルに巻き込まれたときにお金がないと何もできなくなってしまいます。また、子供の進学などでお金が必要になる場合もあるでしょう。

そのため、手元に資金を残しておきたいと思うのが普通です。

ローンを組むことで生活費とのバランスを考えた月々の支払いが行えるため、安心した家計管理ができます。住宅ローンの借り換えで金利を下げたり、住宅ローン減税制度を利用すれば出費を抑えられるので、詳しく調べてみることをオススメします。

 

2-2 ローンのデメリット

塗装工事でローンを活用するメリットを説明しました。しかし、何事にもデメリットが存在するものです。具体的なデメリットは以下になります。

■ 審査が必要 ■ 金利が発生する ■ 返済による家計の圧迫

 

メリットとデメリットをしっかりと理解しないでローンを組んでしまうと後悔する結果になってしまうことがあります。そこで、ローンを組むデメリットについて詳しく見ていきましょう。

 

2-2-1 審査が必要

ローンを組むには審査が必要です。お金を借りても、それを返済できなければ金融機関が困ってしまいます。そのため、問題なく返済できるかを審査するのです。

この審査は複数回に渡って行われることもあり、面倒な手続きをしなくてはいけなかったり、時間がかかったりします。

塗装工事をすぐに行いたいと思っていても、審査に通るまでは工事を行うことができないので注意しましょう。

 

2-2-2 金利が発生する

金利がかかることも頭に入れておきましょう。ローンを組むということはお金を借りるということなので、借り入れる金額や返済期間によって決まった金利分だけ上乗せして返済する必要があります

しかし、一括で支払えるお金が貯まるまで修繕を放置していると、大きなトラブルを招くことがあります。結果的にローンの金利分よりも修繕費の方が高くなってしまうケースもあるので、むやみに修繕を放置するのは得策ではありません。

何年放置すればどれだけ修繕費が嵩むのかは一概に言えませんが、外壁や屋根の劣化がひどい場合はすぐに修繕したほうがいい場合もあるため、ローンも検討すべきでしょう。

 

2-2-3 返済による家計の負担が増える

ローンのメリットは大きな出費を月々の返済に分散して負担を軽減することにあります。しかし、月々の返済額が大きすぎると、家計を圧迫してしまう恐れがあります。現在は問題のない返済額であったとしても、数年後に同じ返済額で問題がないとは限りません。

先を見通しながら、しっかりとした返済計画を立てる必要があります。早く返済したいと思ってあまり無理をしてしまうと、トラブルを招いてしまうことになるので注意が必要です。

 

3 . 外壁塗装のローンを組む方法

ローンを組むことにはメリットとデメリットが存在します。それを理解した上で、ローンを組んだ方がメリットが大きいと判断できる場合は、しっかりとした返済計画を立ててローンを組みましょう。

具体的にはどのようにローンを組めばいいのかをご説明します。

 

3-1 住宅ローンの借入先から

住宅ローンを利用している人であれば、その借入先に相談してみるといいでしょう。住宅ローンを組むときに一度審査に通っているので、塗装工事を行う際の借り入れも審査が通りやすいと言えます。

また、場合によっては住宅ローンの借り換えを行うことで、金利を下げられる、浮いた分のお金を工事費に回すことで実質0円で塗装を行うことも可能です。しかし、一般的な金融機関だと塗装工事に対応するローンがないことも。しっかりと調べてみる必要があります。

この機会に、借り換えなどを行って、返済計画を見直してみるといいかも知れません

 

3-2 銀行から

銀行から新しく借り入れを行う方法も検討してみるといいでしょう。銀行から借り入れを行う際、有担保ローン無担保ローンの2パターンがあります。

担保とは返済できなくなったときに、お金ではなく物品で返済額を補うために設定されるもののことを指します。例えば、住宅ローンを組む場合は家が担保になることが多いでしょう。

有担保ローンは銀行としてもある程度の保証が見込めることを意味します。そのため、金利は低め。しかし、返済額を担保で補うことができるかを調査するため、審査は厳しめで手続きに時間がかかります。

逆に担保を必要としない無担保ローンでは、手続きが短めで審査もそれほど厳しくはありません。しかし、金利が高めであるデメリットがあります。

どちらを選んだほうがメリットが大きいかを見極めながら、銀行にローンを組む相談をしてみるといいでしょう。

 

3-3 外壁塗装業者の提携金融機関から

塗装工事を行っている業者の中には、金融機関と提携していることもあります。その場合は、利用を考えてみるといいかも知れません。

銀行などでは塗装工事に対応するローンがなく、なかなかお金の都合が付けられない場合があります。塗装業者と提携している金融機関なら、スムーズにローンを組むことが期待できますし、手続きもスムーズである可能性が高いです

しかし、しっかりと金利や契約内容を精査しておく必要があります。無理のない返済ができるかを見極めることが大切です。

 

3-4 ほかのローン事業者から

銀行や塗装業者と提携している金融機関ではない、別のローン事業者から借り入れを行うことも選択肢の1つです。信販会社であれば、ローンの手続きもスムーズですし、審査にもそれほど時間がかからないことも多いです。

信販会社とは、消費者の信用に基づいて立て替え払いなどを行う会社のことを指します。具体的にはクレジットカード会社などが当てはまります。

そのため、会社によってはポイントを貯められるなどのメリットを享受できる場合もあります。しかし、金利は高くなりがちなので注意が必要です。

 

4 . 住宅ローン減税の活用

塗装工事費を捻出する宛がない場合は、住宅ローンの減税を活用する方法を考えてみるといいでしょう。金利や税金の話は難しくて分かりづらいかも知れませんが、具体的に分かりやすく紹介していきます。

 

4-1 住宅ローン減税とは

住宅ローン減税とは住宅借入金等特別控除を指します。これは、個人が住宅ローンの借り入れを行って住宅を取得した場合などに、取得者の金利負担を軽減するための制度です。

40万円を限度額として、住宅ローン残高の1%が所得税と住民税から控除されます。そのため、所得税額や住民税額が増えれば控除額は増えますし、住宅ローンが減れば控除額は減っていきます。

居住開始時期によって控除期間は変化しますが、基本的に10~13年となります。そのため、住宅ローン減税制度を利用すれば、そこから塗装費用を捻出することが期待できるでしょう

 

4-2 減税を受けられる条件と申請手順

住宅ローン減税制度を受けるには決められた条件を満たす必要があります。以下に具体的な例をまとめてみました。

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対象住宅は戸建てや分譲マンションなどその形式は問われません。新築でも中古でも対象になります。また、増改築やリフォームにも利用できる制度となります。

■ 基本的な条件は10年以上の住宅ローンを組んでマイホームを取得し、居住すること ■ 10年以上のローンを利用し、居住目的で所有している住宅を増改築すること ■ 床面積が50平方メートル以上であること ■ 床面積の2分の1以上が自分の居住用であること

 

別荘やセカンドハウス、貸家などは対象外となります。また、勤め先からの借り入れや親・知人からの借り入れも例外となります。ほかにも細かい要件はありますが、一般的に住宅を購入する場合は要件を満たしていることが多いでしょう。

また、基本的に控除期間は10年間ですが、令和元年10月1日の消費税引き上げに伴い、住宅ローンの拡充措置が行われました。それが、控除期間の3年間の延長と、増税2%相当分の負担の減税です。

ここでは制度の紹介にとどめておきますが、詳しく知りたい人は調べてみてください。

この制度を利用するには、入居した翌年に確定申告が必須です。また以下の書類が必要になるので、集める必要があることを覚えておきましょう。

■ マイナンバーが記載されている書類 ■ 確定申告書 ■ 住宅借入金等特別控除額の計算証明書 ■ 源泉徴収票(給与所得者の場合) ■ 土地・家屋の登記事項証明書 ■ 不動産売買契約書や工事請負契約書 ■ 住宅取得資金にかかわる借入金の年末残高証明書

 

書類によっては、取得するのに時間がかかるものもあるので、余裕を持って集めるようにしてください。必要書類が揃ったら、管轄の税務署へ行って確定申告書を受け取り、必要事項を記入して提出しましょう

確定申告書の書類記入は分かりづらいかも知れませんが、税務署窓口や市区町村の相談窓口の係員が対応してくれるので利用してみるといいでしょう。

期限に間に合わないと制度を受けられない恐れがあるので、しっかりと期日を守った申請を行ってください。

 

5 . 劣化状況によってはローンを組んでメンテナンスを検討してみましょう

今回は塗装工事費用の支払い方法やローンの組み方、住宅ローン減税制度の活用方法をご紹介しました。住宅が傷んできたのに放っておくと、劣化がどんどん進んでしまいます。

ローンを組んででもメンテナンスをした方が経済的である場合もあるので、検討してみてください。

 

 

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